スポーツファンの皆さん、こんにちは! Webライターの中村夏帆です。海外サッカーの日本人選手分析をメインにお届けしていますが、今日はJリーグの、ちょっと胸が苦しくなるような話題に切り込んでみたいと思います。
横浜F・マリノス、本当にどうしてしまったんでしょうか…。あの強いマリノスが、まさかの5連敗、そして公式戦9試合も勝利から遠ざかっているなんて、信じられない気持ちでいっぱいです。
特に2025年5月14日の柏レイソル戦の敗戦は、多くのサポーターにとって、そしてJリーグを愛する私たちにとっても、ショッキングな出来事でしたよね。
今回は、そんなマリノスがなぜここまで苦しんでいるのか、特にチームの代名詞でもある「アタッキングフットボール」は今の状況に合っているのか、そしてどうすればこの苦境から抜け出せるのか、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
泥沼5連敗…横浜F・マリノスに何が起きているのか?
まずは、マリノスが直面している厳しい現実を改めて見ていきましょう。
まるで出口の見えないトンネルに入ってしまったかのような状況ですよね。
悪夢の9戦未勝利、降格圏も視野に
2025年5月現在、横浜F・マリノスは公式戦5連敗、リーグ戦に至ってはなんと9試合も勝利がありません。
特に5月14日の柏レイソル戦では0-2で敗れ、内容を見ても、厳しいと言わざるを得ない状況でした。ボールを保持しても効果的な攻撃は少なく、逆に相手の鋭いカウンターに沈む…そんなシーンが目立ちました。
かつてJリーグを席巻した攻撃的なサッカーは影を潜め、気づけば降格圏も現実的なものとして見えてきてしまっています。これは本当に、ファンにとっては悪夢のような日々ですよね。
選手たちが語る危機感「J2に落とすわけには…」
試合後の選手のコメントからも、その危機感はひしひしと伝わってきます。
宮市亮選手は「(ACL敗退後)なんとしても勝ち点3を取るために来た。結果的に勝ちに持ってこられなかったのはまだまだ」と悔しさを滲ませ、植中朝日選手も「自分が最後に決めていれば…。自分が迷惑をかけた」と責任を口にしています。
そして、キャプテンの喜田拓也選手も、過去のSNS投稿で「この悔しさを、絶対最後まで忘れないでまたみんなと前に進みます」と、前を向く姿勢を示していますが、その言葉の裏には計り知れない重圧があるはずです。
◆◆横浜F・マリノスは2025年5月14日の柏レイソル戦で0-2と敗戦。これにより公式戦5連敗、リーグ戦9試合未勝利となっています。◆◆
彼らの言葉からは、何とかしてこの状況を打開したいという強い思いと、同時に、結果が出ないことへのもどかしさが感じられます。
監督交代も光明見えず?揺らぐチーム方針
チームを率いるパトリック・キスノーボ監督は、ポゼッションを重視した攻撃的なスタイルを目指していると言われています。
しかし、Jリーグの厳しいプレッシャーや緻密な守備組織を前に、その理想がなかなか形になっていないのが現状ではないでしょうか。
「全部できるチーム」を目指すという言葉も聞かれますが、それがかえってチームの方向性を曖昧にしてしまっているのかもしれません。
実際にOBからは「マリノスらしさを見失っている」なんて声も聞かれるくらいですから、サポーターの皆さんの心中も複雑なのではないでしょうか。
「アタッキングフットボール」は今のマリノスに合っているのか?SNSの賛否両論
さて、ここで大きなテーマとなってくるのが、マリノスの代名詞とも言える「アタッキングフットボール」の是非です。
長年クラブが築き上げてきたこのスタイルは、多くの勝利と感動をもたらしてくれましたが、今の苦しい状況の中で、本当にこのままでいいのか?そんな疑問の声も聞こえてきますよね。
「理想を追うべき」「現実を見ろ」ファンの声
SNSを見ていると、本当に様々な意見が飛び交っています。
「マリノスなんだから攻撃サッカーを貫くべきだ!」「今こそ原点回帰だ!」という熱い声がある一方で、「いや、今はそんな悠長なことを言っている場合じゃない」「泥臭くてもいいから、まず勝ち点1を拾うサッカーをしろ!」といった現実的な意見も多く見られます。
◎◎SNSでは「アタッキングフットボールを続けるべきか、現実的な戦術へ転換すべきか」という点で、ファンの意見は真っ二つに割れています。◎◎
どちらの気持ちも、痛いほどよく分かりますよね。伝統を守りたい気持ちと、とにかくこの危機を脱してほしいという切実な願いが交錯しているのを感じます。
識者が指摘する“攻撃偏重”のリスクとは
専門家やメディアの報道に目を向けると、やはり現在の攻撃偏重とも言えるスタイルへの警鐘を鳴らす声は少なくありません。
攻撃時に全体が前がかりになりすぎることで、ボールを失った瞬間にカウンターを受けやすい。これは、直近の柏戦の2失点目など、まさに失点パターンにも表れています。
守備時のリスク管理の甘さや、攻守の切り替えの遅さ。こういった基本的な部分での綻びが、今のマリノスを苦しめている大きな要因の一つと言えるでしょう。
データで見る失点増と得点力低下の深刻度
具体的な数字を見てみると、その深刻さがより際立ちます。
例えば、柏レイソル戦では、ボール保持では相手を上回る時間帯もあったものの、シュート数は少なく、枠内シュートはさらに限られていました。逆に相手には効率よくシュートを打たれ、失点に繋がっています。
Football LABなどのデータを見ても、近年のマリノスと比較して、失点数が増加傾向にある一方で、かつてのような圧倒的な得点力が見られない、という状況が浮かび上がってきます。
「攻撃は最大の防御」と言いますが、その攻撃が機能せず、逆に守備の脆さばかりが露呈してしまう…そんな負のスパイラルに陥っているのかもしれません。
【徹底考察】マリノスの戦術はどこが“迷走”しているのか?具体的な問題点
では、具体的にマリノスの戦術のどこに問題があるのでしょうか?
もちろん、外から見ているだけでは分からない部分も多いですが、試合内容やデータ、そして選手たちのコメントから見えてくる「迷走」のポイントを一緒に探っていきましょう。
ハイプレスが機能しない?連動性の欠如
マリノスのサッカーと言えば、前線からのアグレッシブなハイプレスも大きな特徴の一つでしたよね。
しかし、最近の試合を見ていると、そのハイプレスが以前のような迫力を失っているように感じませんか?
個々の選手は頑張ってプレスをかけているのかもしれませんが、チーム全体としての連動性が不足しているため、相手に簡単にかわされたり、プレスを剥がされた後に大きなスペースを使われたりする場面が目立ちます。
これでは、せっかくのハイプレスも効果半減どころか、逆にピンチを招く原因にもなりかねません。
単調な攻撃パターンとビルドアップの課題
攻撃面に目を向けても、課題は山積しています。
柏戦でも見られたように、相手に研究され、効果的な崩しの形をなかなか作れていない印象です。サイドアタックに偏重したり、中央をこじ開けようとしても、相手の堅い守備ブロックを前に手詰まりになってしまう。
ビルドアップの局面でも、相手のプレッシャーを受けて簡単にロングボールを蹴ってしまい、セカンドボールを拾えない…といったシーンも散見されます。
キスノーボ監督は交代策などでビルドアップの改善を図ろうとはしていますが、まだチーム全体としての共通理解が深まっていないのかもしれません。
選手起用にも疑問?エウベル選手の不満報道の背景
そして、戦術をピッチ上で体現するのは選手たちです。その選手起用に関しても、疑問の声が上がっているのは気になるところです。
例えば、エウベル選手やヤン・マテウス選手といった、本来ウィングでこそ輝くタイプの選手がシャドーの位置で起用され、なかなか持ち味を発揮できていない、という指摘があります。
★★選手の特性と戦術のミスマッチは、チームのポテンシャルを最大限に引き出せない大きな要因となり得ます。これは監督の手腕が問われる部分ですよね。★★
エウベル選手に関しては、2024年末にSNSで「今はトップに返り咲くために来シーズンに集中する時だ」と残留を示唆する投稿がありましたが、その言葉の裏には、もっと自分の力を発揮できる場所でプレーしたいという思いがあったのかもしれません。
<h2>降格回避へ!今こそ求められる“現実的な”戦術転換とは?</h2>
ここまで見てきたように、マリノスの現状は非常に厳しいと言わざるを得ません。
伝統の「アタッキングフットボール」も、今は少し形を変える必要があるのかもしれません。では、この危機を乗り越えるために、どんな現実的な戦術転換が考えられるのでしょうか?
「守備再建」が急務?バランス型へのシフト
まず何よりも急がれるのは、やはり守備の再建ではないでしょうか。
どんなに素晴らしい攻撃力を持っていても、簡単に失点していては勝利はおぼつきません。
かつて2017年にサンフレッチェ広島が残留争いを勝ち抜いた際も、シーズン途中で戦術を見直し、守備の安定化を図ったことが大きな要因となりました。
今のマリノスも、一度攻撃への意識を少し抑えてでも、まずは失点をしない、負けないサッカーを目指す必要があるのかもしれません。4バックの安定や、中盤の守備的役割の明確化など、できることはたくさんあるはずです。
カウンター戦術は活路となるか?ブラジル人選手の活用法
守備を安定させた上で、次に考えたいのが得点力です。
ポゼッションにこだわりすぎず、相手の隙を突く鋭いカウンターは、残留争いにおいては非常に有効な武器となり得ます。
マリノスには、エウベル選手やヤン・マテウス選手(彼の本来のポジションで使えば、ですが…)のように、個の力で局面を打開できる質の高いアタッカーがいます。
彼らのスピードやテクニックを活かしたカウンター戦術は、今の苦しいチーム状況を打開する一つの活路になるのではないでしょうか。
セットプレーの重要性:勝ち点1を拾う粘り強さ
そして、忘れてはならないのがセットプレーの重要性です。
流れの中でなかなか得点が奪えない時、フリーキックやコーナーキックは貴重な得点源となります。これは攻撃だけでなく、守備においても同様です。
残留争いでは、派手な勝利だけでなく、勝ち点1を粘り強く拾っていくことが非常に大切になってきます。そのために、セットプレーの精度を高め、集中力を切らさないことは不可欠と言えるでしょう。
ファンが望むのは“魂のプレー”と“勝利への執念”
ここまで戦術的な側面を中心に話してきましたが、ファンが選手やチームに求めているのは、それだけではないはずです。
どんなに苦しい状況でも、最後まで諦めずに戦う姿勢。ピッチ上で見せる魂のこもったプレー。そして、何よりも勝利への渇望と執念。
そういったものが、見る者の心を打ち、スタジアムに足を運ぶサポーターの背中を押すのではないでしょうか。
喜田キャプテンの言葉の重み「自分たちで打開するしかない」
改めて、喜田選手の言葉が胸に響きます。「この悔しさを、絶対最後まで忘れないでまたみんなと前に進みます」。
キャプテンとして、チームの誰よりも強い責任を感じ、この苦境を何とか乗り越えようともがいているはずです。
彼のその思いがチーム全体に伝播し、ピッチ上で具体的な行動として表れた時、マリノスは必ず変われると信じています。
サポーターの声援に応えるためにピッチで示すべきこと
そして、忘れてはならないのが、どんな時もチームを支え続けるサポーターの存在です。
彼らの声援に応えるために、選手たちはピッチで何を示すべきなのか。それは、技術や戦術を超えた、闘う姿勢そのものなのかもしれません。
「ああ、今日の選手たちは本当に最後まで戦い抜いたな」と、結果はどうあれ、そう思わせてくれるような試合を見せてほしい。それが多くのファンの切なる願いではないでしょうか。
過去の危機を乗り越えた経験を力に
横浜F・マリノスというクラブは、これまでにも数々の栄光と共に、いくつかの危機も乗り越えてきたはずです。
その歴史の中で培われたクラブの底力を、今こそ発揮する時です。
過去の苦しい経験から学び、それを今のチームの力に変えていく。それができれば、必ずこのトンネルを抜け出せるはずです。
【まとめ】横浜FMは暗闇を抜け出せるか?浮上の鍵は“変革への勇気”
ここまで、横浜F・マリノスが直面する苦境の原因と、そこから抜け出すための道筋について、皆さんと一緒に考えてきました。
伝統の「アタッキングフットボール」と現実の狭間での葛藤、戦術的な迷走、そして選手たちの苦悩…。様々な要因が複雑に絡み合っているのが現状でしょう。
しかし、どんなに暗いトンネルにも、必ず出口はあるはずです。
その出口にたどり着くための鍵は、私は「変革への勇気」だと信じています。
それは、過去の成功体験に固執せず、今のチームに本当に必要なものは何かを冷静に見極め、時には大胆な戦術変更や選手起用も厭わない勇気。そして、何よりも、この困難な状況をチーム一丸となって乗り越えようとする強い意志。
私たちファンも、厳しい目を持ちつつ、それでも信じ、応援し続けることが、選手たちの背中を少しでも押すことに繋がるのかもしれませんね。
今後のマリノスの戦いに、引き続き注目していきましょう!